古くなった花立・線香立・ロウソク立の器具を、丈夫なステンレス製に取替えたいとのご依頼を受け、お墓を確認してみると・・・ 線香立の後ろの部分、石が欠けてしまっていました。おそらく線香立に溜まった水が流れ、冬の間にしばれたことで割れてしまったのかもしれません。器具の取替えと同時に、この欠けた石の補修も行ってはどうかと提案しました。 水鉢(家紋の入った石)を工場に下げ、古い器具を外し、新しいステンレスの器具を取付けます。 欠けた部分は、砕いた石の粉と接着剤を混ぜたもので埋め、表面を綺麗に磨きます。とても職人技の光る作業です。欠けを直した部分には器具を取付けることが難しいので、新しい線香立は水鉢のくぼみの中に取付けました。(本来このくぼみは仏様の飲む水を溜める場所ですが、やむを得ない場合に限り、ここへ器具を取付ける場合があります) 石の欠け補修は技術的にもお手間のかかる作業です。完ぺきに修復することは難しいですが、ご先祖様から大切にしてきた御影石を今後も繋いで行く為に、時には有効な方法になるでしょう。
※墓石の状態により修復が困難な場合もあります。詳しくはお気軽にお尋ね下さい。 Comments are closed.
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January 2021
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